儂も、長年、資格試験の世界で戦ってきたが、
その逆、いつも心のどこかで空しさも感じて
おったのじゃ。

殿、それは仕方のない事です。生きるか死ぬか。
受かるか落ちるか…それが、資格試験に生きる
ものの宿命です。

いいや。
いつか、この世から、資格試験に落ちて涙を流す
人間を無くしたい。
老若男女、身分の分け隔てなく、受験者全員に
合格証書を手にしてもらいたいのじゃ。
それこそが儂の願いじゃ。

誰でも１００％取れてしまう資格など、意味が
無いではありませんか。
まさか「河童捕獲許可証」でも取得されるおつもり
ですか？

なに？その「河童捕獲許可証」とは、儂も手に入れる
ことが出来るのか。

ええ、岩手県遠野市で２１０円出せば誰でも
買えるそうです。

なんじゃと！そうと聞いては、こうして居られぬ。
今すぐ馬を引けえ～い。この週末は岩手に出陣
じゃあぁ！新たな資格をゲットじゃ～

あぁぁ、ついに殿もご乱心…
資格マニアの末期とは、げにさもしいものよ。

今日も資格大名は、家臣の資（すけ）さん

格（かく）さんをお供に、書店の資格

コーナー巡りです。

殿、ここに居並ぶ資格の大半が殿の軍門に

降った今、資格コーナー制覇もいよいよ

見えて来ましたな。

うむ、先日、一戦交えたFP1級から降伏の

書状が届くのを待っているが、そこが降れば、

一気に勢力拡大といったところだな。

さようで。ちょっと見渡したところ、有力

な資格で残るは中小企業診断士、土地家屋

調査士くらいのものかと。

おい、向こうの司法試験というコーナーには

分厚い本が沢山並んでいるが‥

殿、司法試験は受験するだけでも、先ずは

法科大学院という大海原を渡る必要があり

ます。

よしんば渡りきったところで、兵糧が尽きて

異国の地を根無し草のように漂う羽目にも

なりかねません。

なに？司法試験とは、かくも過酷なもの

なのか‥‥

ハイ、かつて豊臣秀吉も、もはや攻め落とす

相手が国内に無くなり、あげく海の向こうに

攻め入って晩節を汚す憂き目に遭いました。

なるほど、攻め入る資格を見誤ると、悲惨な

ことになりそうじゃの。

それでは‥‥公認会計士、弁理士、それから

不動産鑑定士・・・

なんじゃ、よく見れば、国家資格だけでも、

たくさん残っているではないか。

殿‥‥そのような遥か遠くを見る前に、先ずは

ご自身の領国（仕事と家族）をしっかりと

お治めください。

なんじゃと無礼な奴め。

冗談も通じぬとは、民法の心裡留保を

もう一度復習するがよい。

そんなことより、儂には長年に渡り胸に

秘めて来た野望があるのだ。

儂の野望が聞きたいか？腰を抜かさぬよう

心して聞くがよい。

つづく

ちょっと雑誌で読んだんですけどね。
４０代からでも、英語を学ぶには遅く
ないそうです。
むしろ、１０代や２０代より有利な点が
たくさんあるとか……

その利点のひとつが経験値とか…

なんでも、英文読解でもヒアリングの
問題でも、わからない部分は豊富な経験
から内容を推測できるとか…

確かに、TOEICでは、分からない単語や
聴き取れない単語がたくさん出てくるから、
前後の文脈や、なんとか聴き取れた単語
から、文意をおおまかに掴むことは大事です。

でも、そんなに人生経験が生きる文章って
出題されてなかったような気もする…

演歌の一節でも出題されれば、そりゃ、中高年
には有利でしょうけどね。

例題　〇〇に適切な語句を入れなさい。
Shimijimi Drinking Shimijimily
Only ○○○○○○es go on by　♪

こりゃ、４０代でも少し古すぎる？